「フラット35」は住宅金融支援機構と民間金融機関が連携して提供されている固定金利タイプの住宅ローンです。

結論として、2026年9月時点でauじぶん銀行はフラット35を取り扱っていません。当編集部が2026年9月1日にauじぶん銀行公式サイトの商品ラインアップを確認した限りでは、住宅ローンとカードローンの案内はあるものの、【フラット35】の取り扱いに関する記載はありませんでした。
ただし、「取り扱っていないから不利」という単純な話ではありません。auじぶん銀行は自社の住宅ローンで固定35年まで用意しており、しかも長期固定を選んでも無料の疾病保障が付帯します。一方で、2026年9月時点では、35年固定の金利そのものにフラット35と大きな開きが出ています。この記事では、その差が総支払額でいくらになるのかまで確認していきます。
住宅ローンを自ら開発・提供することもできる銀行が住宅金融支援機構と連携してフラット35を提供する目的は様々です。自社で超長期で金利を固定する融資を提供したくないと考える銀行もいます。また、貸し倒れリスクを抑えて金利を低くするためにも自社の住宅ローンでは審査を厳しめにして、受け皿としてフラット35を提供するというケースが多いようです。
auじぶん銀行では自社の住宅ローンで超長期の固定金利タイプも提供していますし、「保証付プラン」という審査基準の異なる金利プランも提供しています。auじぶん銀行が今後フラット35の取り扱いをする可能性は少ないと思います。
【2026年9月】35年固定で比べると金利差は年1.145%
まず、いちばん比較されやすい「35年の全期間固定」で並べてみます。当編集部が2026年9月1日に各社の公式金利ページで確認した数字です。
| 商品 | 2026年9月の金利 | 3,000万円・35年の月々返済額(当社試算) |
|---|---|---|
| フラット35(融資率9割以下・団信込み) | 年3.460% | 123,292円 |
| SBIアルヒ スーパーフラット9(SF9・自己資金1割以上・引下げ期間終了後) | 年3.450% | 123,119円 |
| auじぶん銀行 当初期間引下げプラン 固定35年 | 年4.605% | 143,934円 |
金利差は年1.145%、月々返済額の差は20,642円です。35年間ではきわめて大きな差になります。auじぶん銀行の35年固定は2026年9月も前月から据え置かれましたが、そもそもの水準がフラット35より高いため、「長期固定で金利を確定させたい」という目的だけで比べるなら、現時点ではフラット35系が有利です。
逆に、auじぶん銀行の強みは変動金利のほうに出ています。同じ2026年9月時点で、変動金利(全期間引下げ・物件価格80%以下)は年1.134%で前月から据え置きです。「auじぶん銀行を選ぶ=変動か短めの固定を選ぶ」「全期間固定にするならフラット35系を検討する」という整理をしておくと、比較で迷いにくくなります。
※当編集部調べ(2026年9月適用の各行公式表示金利に基づく当社試算。元利均等・ボーナス返済なし・諸費用別)。金利は毎月見直されるため、最新の適用金利は各金融機関の公式サイトでご確認ください。
なお、2026年9月の住宅ローン市場は固定金利の上昇が目立つ月でした。当編集部が14の金融機関の公式サイトを実際に確認し、127件の適用金利を集計したところ、引き上げ106件・据え置き21件・引き下げ0件で、変動は据え置きが多い一方、固定10年・20年・フラット35はほぼ全面的に上昇しています(当社調べ・2026年9月1日確認)。全期間固定を検討している人ほど、実行月が1か月ずれるだけで条件が変わる点を意識しておきたいところです。
前述したように審査が厳しいと言われることがあるauじぶん銀行の住宅ローンですが、2021年1月29日から静銀信用保証の保証がついた住宅ローンを取り扱っています。保証会社を利用する住宅ローンを提供する狙いは、「これまでよりも幅広い層にauじぶん銀行の住宅ローンを提供すること」です。
なお、「保証付住宅ローン(保証付金利プラン)」に最初から申し込むわけではなく、通常のauじぶん銀行の住宅ローンに申し込むことになります。審査の結果で保証付金利プランとなる場合がある、という流れです。保証付金利プランになった場合、保証料相当額が含まれる金利になるので保証会社を利用しないプランよりは高い金利が提示されることになります。
また、総コストで見るときに見落としやすいのが、保証付金利プランになると使えなくなる特典があることです。たとえばauじぶん銀行の「普通預金連動型 住宅ローン利息キャッシュバックプログラム」は、公式の適用条件で保証付金利プランでの借入は対象外と明記されています。審査の結果でプランが変わると、金利だけでなく受けられる特典も変わる——ここは申込前に知っておきたい点です。
通常の金利タイプの審査基準はフラット35より厳しいと言えるauじぶん銀行の住宅ローンですが、保証付住宅ローンであれば大きく変わらない可能性があります。審査に自信がある人はauじぶん銀行の住宅ローンも候補に加えると良いのはもちろん、保証付住宅ローンが登場したことで、審査面で不安がある人もauじぶん銀行の住宅ローンを候補に加えるべきだと思います。
フラット35が良いと言う人はSBIアルヒ株式会社が提供するスーパーフラットをおすすめします。
ちなみにSBIアルヒの一部の店舗ではauじぶん銀行の住宅ローンも申し込むことができるので、フラット35とauじぶん銀行の住宅ローンの両方を一度に申し込みすることができるのでSBIアルヒに相談してみるのもおすすめです。なお、SBIアルヒのダイレクト支店によるWeb事前審査は2026年7月1日で取扱いを終了しており、事前審査の受付を希望する場合は最寄りの店舗へ連絡する流れに変わっています(公式告知・2026年9月1日確認)。店舗で相談する意味は、以前より大きくなったといえます。
それではauじぶん銀行の住宅ローンとフラット35の商品性や審査面について比較していきたいと思います。
auじぶん銀行の住宅ローンとフラット35の商品性について
| auじぶん銀行の住宅ローン | フラット35(SBIアルヒ) | |
|---|---|---|
| 金利タイプ | 変動金利、固定2年、固定3年、固定10年、固定15年、固定20年、固定30年、固定35年を取り扱い(保証付金利プランとなる場合、固定期間特約は3年、5年、10年に限定されます)。 | 固定15年以上のみを取り扱い |
| 2026年9月の金利(全期間固定・35年) | 年4.605%(当初期間引下げプラン 固定35年) | 年3.460%(融資率9割以下・団信込み)/スーパーフラット9は年3.450% |
| 団信 | ワイド団信(金利年0.3%上乗せ)、一般団信を取り扱い | 新機構団信を取り扱い※身体障害も保障 スーパーフラットではワイド団信も取り扱い |
| 疾病保障 | がん50%保障+4疾病保障+全疾病長期入院保障が無料で付帯※ がん100%保障、ワイド団信は有料で取扱 | 新3大疾病付機構団信(金利年0.24%上乗せ) スーパーフラットではワイド団信も取り扱い |
| 来店必要性 | 来店不要、ネット完結型 | 本申込はWebで完結可能(SBIアルヒ ダイレクト支店)。ただし事前審査は2026年7月1日で取扱終了し、希望する場合は店舗へ連絡 |
| 住宅ローン審査期間 | - | Web本申込の審査期間は1〜2週間。受け付けから融資実行予定日までは6週間以上必要 |
融資事務手数料(税込) | 融資額の2.20% (税込) | 融資額の2.20%(税込)・最低220,000円(税込)※以前あったWeb申込での半額優遇は終了。現在はWeb申込かつ電子契約で1債権あたり33,000円の定額引き(2026年3月2日〜2027年3月31日) |
| 利用できる職業 | 正社員、派遣社員、契約社員、自営業者・個人事業主、会社役員など | パート、アルバイトも利用可能 |
| 審査の年収基準 | 200万円以上 | 最低年収の定めはなく、年収に応じた総返済負担率の基準(年収400万円未満は30%以下、400万円以上は35%以下)で判断される |
※満50歳までの方が加入可能。
金利タイプについて
auじぶん銀行のような通常の銀行が提供する住宅ローンは、変動金利と固定金利に分かれますが、フラット35には長期固定金利タイプしかありません。
住宅ローン金利が上昇傾向にある中、変動金利を選択するか、さらなる金利上昇のリスクを回避するため全期間の金利を固定できる固定金利を選択するかは、人により判断が分かれ、一般的に以下のようなメリットとデメリットがあります。

ここで注意しておきたいのが、auじぶん銀行の「固定35年」は当初期間引下げプランに属する商品だという点です。フラット35のように機構が全期間の金利を保証する仕組みとは成り立ちが異なり、金利の決まり方も引下げ幅の考え方も違います。「35年固定」という言葉が同じでも中身は別物なので、金利だけでなく、特約期間終了後の扱いまで商品説明書で確認してください。
団信・疾病保障について
団信(団体信用生命保険)と疾病保障について確認したいと思います。
auじぶん銀行の住宅ローンには無料でがんと診断された時に住宅ローン残高が半分になるがん50%保障団信が付帯しますし、健康状態に問題があり一般団信に加入できない人向けに加入条件を緩和したワイド団信も取り扱っています。
この「無料の保障」は、総コストで比べるときに金利差へ換算して考えると分かりやすくなります。フラット35で新3大疾病の保障を付けると年0.24%の上乗せになりますから、単純化すればauじぶん銀行の無料付帯は「年0.2%台の値引きに相当する」と見ることもできます。ただし前述のとおり、2026年9月時点の35年固定の金利差は年1.145%です。保障の価値を金利換算しても埋まらないほど、いまは金利差のほうが大きい——これが総支払額で比べたときの現実的な結論です。変動や10年固定で比べる場合は、この関係が逆転することもあるので、必ず自分が選ぶ金利タイプで並べ直してください。
SBIアルヒでも独自のフラットであるスーパーフラットであればワイド団信を選択可能です。
ワイド団信では下記の病気について引き受け実績があります。ただし、ワイド団信の加入審査は病名だけで審査されるのではなく、症状により審査結果が変わるため、まずは審査に申し込むことが必要となります。
| 病気の種類 | おもな病名 |
|---|---|
| 代謝異常 | 糖尿病、脂質異常症(高脂血症・高コレステロール)、高尿酸血症・痛風 |
| 心臓・血圧 | 狭心症、心筋梗塞、不整脈、心房細動、期外収縮、心臓弁膜症、高血圧症、血栓性静脈炎(静脈血栓症) |
| 脳 | 脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)、脳動脈瘤、てんかん、ギランバレー症候群 |
| 精神・神経 | うつ病・うつ状態、自律神経失調症、適応障害、不安障害、強迫性障害、パニック障害、睡眠障害、神経症 |
| 食道・胃・腸 | 潰瘍性大腸炎、クローン病、逆流性食道炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、大腸ポリープ |
| 肝臓・胆道・膵臓 | 肝炎・ウイルス肝炎(B型肝炎・C型肝炎)、肝機能障害、脂肪肝、胆石、胆嚢ポリープ |
| 腎臓と尿路 | 腎炎・糸球体腎炎、IgA腎症、腎臓機能障害、腎臓結石、蛋白尿、ネフローゼ症候群 |
| 呼吸器(胸部) | 喘息、気管支炎、肺炎、肺血栓塞栓症、結核、睡眠時無呼吸症候群 |
| 目・耳・鼻 | 緑内障、白内障、網膜剥離、難聴、副鼻腔炎 |
| ホルモン・免疫異常 | バセドウ病、甲状腺機能低下症、リウマチ性疾患、橋本病、全身性エリテマトーデス |
| 血液・造血器の病気・異常 | 貧血、赤血球・白血球の異常 |
| 妊娠・女性特有 | 妊娠、子宮筋腫、卵巣嚢腫、子宮頸部異形成、子宮内膜炎 |
住宅ローン審査期間について
auじぶん銀行はネット完結型の住宅ローンを提供していて、来店が不要なのはもちろん、必要書類を郵送することも不要として審査にかかる時間の短縮を実現しています。
郵送での審査・契約手続きだと審査書類、契約書類に不備があった場合、この書面の郵送のやり取りだけで時間が必要となるため、オンラインで審査手続きができるのは大きなメリットと言えるでしょう。
一方でフラット35は、SBIアルヒのWeb本申込で審査期間が1〜2週間、受け付けから融資実行予定日までは6週間以上の期間が必要と公式に案内されています。フラット35は「実行月の金利」が適用されるため、この期間の見積もりを誤って実行が翌月にずれると、適用金利まで変わってしまいます。2026年に入ってからのフラット35の最頻金利(借入21年以上35年以下・融資率9割以下・団信込み)は、6月が年3.210%、7月が年3.140%、8月が年3.290%、9月が年3.460%と月ごとに動いており、1か月のずれが数十万円規模の差になり得る点は覚えておいてください。
auじぶん銀行とフラット35についてよくある質問
Q. auじぶん銀行でフラット35を申し込む方法はありますか?
auじぶん銀行自身はフラット35を取り扱っていないため、直接申し込むことはできません。フラット35を検討するなら、SBIアルヒなどの取扱金融機関に申し込むことになります。なお、SBIアルヒの一部店舗ではauじぶん銀行の住宅ローンも申し込めるため、両方を一度に相談することは可能です。
Q. auじぶん銀行の「固定35年」はフラット35の代わりになりますか?
金利を長期間固定するという目的では似ていますが、2026年9月時点では金利差が年1.145%あり、3,000万円・35年の月々返済額で20,642円の差があります(当社試算)。「フラット35が使えないから代わりに」と考えるより、変動や短めの固定で比べるほうが、auじぶん銀行の良さは出やすいでしょう。
Q. 保証付金利プランになると何が変わりますか?
保証料相当分が上乗せされた金利になるため、通常プランより金利が高くなります。加えて、固定期間特約が3年・5年・10年に限定されるほか、公式の適用条件で保証付金利プランは利息キャッシュバックプログラムの対象外とされています。金利だけでなく、選べる商品と特典の範囲も変わると理解しておきましょう。
Q. 年収が低くても借りられるのはどちらですか?
フラット35には最低年収の定めがなく、年収に応じた総返済負担率(年収400万円未満は30%以下、400万円以上は35%以下)で判断されます。パート・アルバイトでも申し込めます。auじぶん銀行は年収200万円以上が条件です。ただし、基準を満たすことと審査に通ることは別なので、実際の可否は申し込んで確認する必要があります。
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